[白波]はTwitterでゆとさんの詩が好きな人の為の一冊になっています。更に心に描いた世界を垣間見たい方は、[まぼろしとかげ]を読んでから[流れ星とビスケット](以下星ビス)を読むと、 すんなり世界観に馴染めるのではないかなと思いました。
星ビスはプロローグとチャプターに分かれていますが、どちらも独立しているので初見でも読めます。この章の分け方は恐らく主人公の誰に焦点が当たってるかなので、冒頭から順を追って世界観が描写されてますし、 行き成り月から買っても問題はないです。(因みに私は夜-ネル-が好きです。(笑)
お話の内容は第三者目線の描写(偶に一人称に寄り添う形式)でありつつ文体がお伽噺風なのでどこか舞台ちっくな感覚の内容。それでいてこの世界における神とは身近に寄り添う目に見えない概念を偶像化したものかなと思います。人と寄り添う為に心を持った神様たちによる”特別”という感覚や、言葉では云い現わせない感情の揺らぎ、苦悩、悲しみ、切なさは、 人の持つどろりとした感情の交差とは全く違い、クリアな心に対する問いかけです。兎に角洗われる内容になっています。
物語は他者と出会う事によっての感情の揺れ動きなどが始終して居る為、冒険碌や恋愛模様のように “嗚呼よかった”とか”このキャラに幸せになって貰いたい!”とかハラハラする要素は余りないかもしれない。
このお話は心や感情をニュートラルに戻す感じに近い要素がある。だからどのお話の終わりも何ら疑問もなく素直に受け止められるのは強みだなと感じました。余談ですがチャプター月のあとがきの内容(考え方)凄い好き。作者が文章に対して真摯に見ていることが良く分かる文面でした。 購入された方は是非最後まで作者の思いまで読んで欲しいです。
サークル名:溶青 お名前:三明 結都 様
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※2015年版の情報です
■流れ星とビスケット
■まぼろしとかげ
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